コーヒーゼリーは、長い間愛され続けているコーヒーベースのデザートです。 古き良き時代の喫茶店や手軽に購入できるコンビニのカップデザートとして、シンプルながらも時代を超えた魅力を持ち、多くのスイーツトレンドに負けることなく人気を維持しています。
この記事では、様々な年齢層に愛されるコーヒーゼリーに焦点を当ててご紹介します。
コーヒーゼリーとは何か？
ゼリーというと、一般的には果汁を動物由来のゼラチンや植物由来の寒天で固めたスイーツを思い浮かべるかもしれません。
コーヒーゼリーは、コーヒーをゲル化剤で固めて作るデザートで、その滑らかな食感が特徴です。通常、フレッシュなコーヒーミルクを添えたり、自体には砂糖を加えずにコンデンスミルクや甘いクリームをかけて楽しむ方法があります。
コーヒー自体は苦手だけど、コーヒーゼリーなら大好きという人もいるでしょう。
どのゲル化剤を使う？
一番一般的なのはゼラチンを使用したコーヒーゼリーですが、家庭で簡単に作ることができる材料には、「ゼラチン」のほかに「寒天」や「アガー」もあります。 さて、どの材料でどう固めるか、詳しくは以下で解説します！
ゼラチンについて
ポチップ
ゼラチンは、動物のコラーゲンを加工して得られる動物性タンパク質です。加熱によりコラーゲンの構造が分解され、水に溶けやすい形に変化します。このプロセスによって生じるゼラチンは、加熱すると溶け、冷やすと固まる性質があり、この変化を可逆的に繰り返すことができます。ゼラチンには板状や粉状のタイプがあり、使用前に水で戻す必要があるものや、そのまま使えるものがあります。使い方は製品によって異なるため、取扱説明書を確認してください。
寒天について
ポチップ
寒天は、紅藻類から製造される植物性のゲル化剤で、テングサやオゴノリなどの海藻が原料です。これらの海藻を煮出し、固めてから乾燥させることで寒天が作られます。寒天は棒状や粉末形で提供され、特に粉末寒天はゼリー作りに適しており、扱いやすいため推奨されています。
アガーについて
アガーは、スギノリやツノマタといった紅藻類から得られる、カラギーナンやローカストビーンガムといった多糖類を原料とする植物由来のゲル化剤です。市販のアガーは白い粉状で、これを使用して作られるゼリーは、その高い透明度とプルンとした弾力が特徴で、視覚的にも美しいデザートを作ることができます。
ゲル化材料を使ったコーヒーゼリーの基本レシピ
ここでは、ゼラチン、寒天、アガーを用いたコーヒーゼリーの作り方を紹介します。
使うコーヒーは、ドリップコーヒー、インスタントコーヒー、濃縮コーヒー、または市販のペットボトルコーヒーなど、どのタイプでも大丈夫です。お好みに合わせて選んでください。
ゼラチンを使ったコーヒーゼリー：濃密な食感を楽しむ
市販の粉末ゼラチンを使用する方法を説明します。一般的には5g入りのパッケージが多いため、その分量を基にしています。大量に作る場合は、必要な分量に応じて倍量に調整してください。
コーヒーゼリーの材料（小さめのゼリー型2個分）
- コーヒー液：250～350ml
- ゼラチン粉：5g
- 砂糖：お好みで調整
コーヒーゼリーの作り方
材料2つ！最速でコーヒーゼリー作り方。
— syun cooking (@SyunCooking) November 13, 2023
材料
◯コーヒーゼリー
・お湯300ml
・ゼラチン5g
1.コーヒーにゼラチンを入れて混ぜる。
2.500wの電子レンジで1分加熱して混ぜる。
3.容器に流し入れる。
4.冷蔵庫で3時間冷やし固める。 pic.twitter.com/d41XdLe7Ig
- 好みのコーヒー液を用意します。ゼラチンが粉末タイプの場合は、少量の水で予めふやかします。水にゼラチンを入れる際は、ゼラチンを水に直接振り入れることでダマを防ぎます。
- ゼラチンがふやかし不要の場合、そのまま使用します。
- コーヒーを小鍋に入れて温め始めます。沸騰直前でゼラチンを加え、しっかりと溶かしていきます。ゼラチンは加熱しすぎると固まりにくくなるので、沸騰させないよう注意してください。
- 電子レンジを使用する場合は、耐熱容器にコーヒーを入れ、600Wで3～4分加熱します。加熱中は10秒ごとに様子を見て、適宜加熱時間を調整します。
- コーヒーゼリーに甘味を加えたい場合は、この段階で砂糖を入れてよく溶かします。甘味を加えない場合は、食べる際にコンデンスミルクやホイップクリームを添えると良いでしょう。
- コーヒーゼリー液が出来上がったら、型に注ぎます。粗熱が取れたら、冷蔵庫で固まるまで冷やします。盛り付けたいときは、型を湯せんで温めると取り出しやすくなります。
コーヒーゼリーのコツ
- ゼラチンは加熱しすぎると固まりにくくなるため、ゼリー液がぐつぐつとならないよう注意してください。
- コーヒー液の量は、ゼラチン5gに対して、250mlでしっかりしたゼリー、300mlで普通の固さ、350mlでやわらかいゼリーに調整します。400mlを超えると、型から取り出して食べるよりも、グラスに入れてスプーンで食べたり、飲むゼリーとして楽しむのがおすすめです。
アガーを使ったクリアなコーヒーゼリーのレシピ
アガーを使ったコーヒーゼリーは、透明感があり美しい仕上がりになりますが、ダマになりやすいため注意が必要です。砂糖とアガーを事前によく混ぜ合わせておくことで、スムーズに溶けるようにしましょう。この方法では、自然と甘みが加わるので、透明感とともに甘い味わいを楽しむことができます。
材料（小さめのゼリー型2個分）
固くないプルプルのコーヒーゼリーの作り方聞かれた☕️
— 小林⚾️☕️🦎🦍 (@coffee_yasan) August 28, 2021
ゼラチンではなく、寒天でもなく、アガーを使えばプルプルの美味しいコーヒーゼリーが作れるよ✨
※インスタには詳しい作り方載せました✋ pic.twitter.com/LUbZ11Bv99
- コーヒー：350ml
- アガー：5g
- 砂糖：20～30g（アガーと良く混ぜ合わせること）
作り方
- ボウルにアガーと砂糖を加え、事前によく混ぜ合わせておきます。
- コーヒーを小鍋に入れ、弱火で加熱します。沸騰しないよう注意してください。
- コーヒーが温まったら、混ぜ合わせたアガーと砂糖を少しずつ加え、完全に溶けるまでしっかりと混ぜます。
- 溶けたコーヒーゼリー液を型に流し入れ、粗熱を取ってから冷蔵庫で固めます。
コツとポイント
- アガーは固まりやすく、常温での固化も早いため、液体を型に移す際は迅速に行うことが重要です。
- アガーで作ったコーヒーゼリーは夏場でも溶けにくい性質がありますので、暑い日にもおすすめです。
寒天を用いたコーヒーゼリーのレシピ
寒天で作るコーヒーゼリーは、しっかりとした食感が特徴で、口の中でほろっと崩れる独特の感触を楽しめます。寒天の扱いやすさを活かして、バットで固めた後にキューブ状にカットするなど、プレゼンテーションにも工夫ができます。ここでは使いやすい粉寒天を用いた方法を紹介します。
コーヒーゼリー (その2)
— Masahiro SAT0 (@satomshr) August 10, 2020
【材料】
・粉寒天 ; 1.3g
・砂糖 ; 大さじ 1
・水 ; 180cc
・ネスレのレギュラーソリュブル；スプーン山盛り 1
【作り方】
水，粉寒天，砂糖を鍋に入れて十分にかき混ぜ & 沸騰。カップにコーヒーを入れ，前記を入れ，かき混ぜる→冷めたら冷蔵庫へ pic.twitter.com/xXFdt6mCWF
材料（4個分の小さめゼリー型）
- コーヒー：500ml（抽出したものや市販のPETボトルコーヒーなど）
- 粉寒天：2g
- 砂糖：20～40g（お好みに応じて調整）
作り方
- 粉寒天と砂糖を小鍋に入れ、弱火で加熱します。この時、コーヒーを加えるタイミングは重要で、抽出したコーヒーやPETボトルコーヒーはここで一緒に加えます。インスタントコーヒーや濃縮コーヒーは後の工程で加えると良いでしょう。
- 寒天をしっかりと煮溶かすことがポイントです。ふつふつとしてから、さらに2分程度弱火にかけ続けます。
- 溶けたコーヒーゼリー液を型に流し入れ、粗熱を取った後に冷蔵庫でしっかり冷やし固めます。
コツとポイント
- 寒天は十分に煮溶かさないと固まらないため、見た目が溶けているように見えても、必ず指定の時間だけ加熱を続けてください。
- ゼラチンやアガーに比べて加熱時間が必要なので、味や香りを損なわないよう、水と寒天（砂糖）を先に煮溶かしてからコーヒーを加える方法が効果的です。
- 無糖で作ると透明感が増しますが、砂糖を加えるとよりクリアな見た目になります。
これは基本の作り方ですが、コーヒーゼリーには様々なアレンジが可能です。例えば、濃厚な味わいのために生クリームを加えたり、バニラアイスと組み合わせてデザートとして楽しむこともおすすめです。
コーヒーゼリーに最適なコーヒーの選び方
コーヒーゼリーを作る際には、どのようなコーヒーが適しているかが重要です。ここでは、その選び方について解説します。
レギュラーコーヒーを使う場合
通常、ドリップコーヒーはどんな種類を選んでも構いません。個人の好みに合わせて選べるのが魅力です。たとえば、コーヒーゼリーをリッチな乳製品（コンデンスミルクやバニラアイス）と組み合わせる場合は、味が濃い、焙煎度の高いコーヒーがおすすめです。その深い味わいが乳製品と非常によく合います。
逆に、よりコーヒー本来の風味を楽しみたい場合は、浅煎りのコーヒーを選びましょう。この場合、ゼリーに甘味を加えずに、食べる際にシロップや芳醇なハチミツを添えることで、コーヒーの風味が引き立ちます。
インスタントコーヒーや濃縮コーヒーの使用時
これらのコーヒーは、お湯や水で簡単に調整できるため、特にお菓子作りに最適です。水分量の調整が容易であるため、コーヒーゼリーはもちろんのこと、コーヒー風味のケーキやクリームを作る際にも便利です。お菓子作りをよくする方は、これらを常備しておくと、様々なレシピに応用できます。
ドリンクタイプのコーヒーを使う場合
ペットボトルや缶入りのコーヒーは、準備が手軽で、コーヒーゼリーを作る際にもすぐに使えるため非常に便利です。特に、大量にコーヒーゼリーを作りたい時には、大容量のペットボトル入りの無糖コーヒーが役立ちます。例えば、900mlの無糖コーヒーを使い、適量のゼラチン（12～15g）を加えて加熱し、ゼリーを固めるだけで、多くのゼリーを一度に作ることができます。これを冷蔵庫で冷やしておけば、いつでも手軽に楽しむことができます。
